定年退官

 埼玉大学時代同僚の都築邦春先生から「大正期芸術教育運動の研究」と題された分厚い冊子が送られてきた。中には定年で退官されるというお便りが挟みこまれていた。そうなのだなぁ、感慨深い。ぼくも、埼玉大学あるいは和歌山大学に籍を置き続けていたとしたら、この3月で定年となったはず。今のぼくは定年まであと5年。どんな仕事を仕上げとするだろうか。
 都築先生と近しい仲であったのは大学院生時代であった。「院生とは学びつつある研究者」とのキャッチフレーズの元に研究室の垣根を越えて、自主研究会を持った。その院生研究会で都築先生のわが国における芸術教育史研究を学ばせていただいたことが懐かしい。一貫して同一テーマを追いかけてこられたということが、今回お送りいただいた冊子で分かる。

 今日は埼玉大学近くまで行く。ひょっとしたら偶然お目にかかることがあるかもしれない。そんな楽しみの心を抱えてビー・プラントまでいくなどは、初めてのこと。