2013-02-01から1ヶ月間の記事一覧

自主ゼミファイナルステージ

原則隔週水曜日に行ってきた「川口ゼミ」という名の自主ゼミの最終回+打ち上げコンパ。レポートに対しては、もう少し、子どもの人格に迫るような捉え方が欲しいとの期待を述べ、統計には文字通り学校文化善を象徴する姿が見られるが、その文化観でいいのか…

列車のような筏流し(1)

秋になって、川の水量が上昇すると、薪材の列車の制作が始まる。 その列車は、くねくねと曲がる水路にふさわしく、がっしりとしかししなやかに組み立てられた。それは巨大な筏で、およそ、長さ75メートル、幅4.5メートルに及ぶ。それで200ステール(立方メー…

クラムシーとその歴史

現在は発行されていない「クラムシー案内」(観光協会発行)より、標題を紹介しよう。 「クラムシーは、8世紀末ごろ小教区 に昇格し、11世紀のはじめに、ヌヴェール伯爵の領主権力の下、オーセール の司教の管轄下に入った。1355年までには貨幣を鋳造する造…

フランス語スペルと読みの問題

昨日の日記で「筏師街」を通称ベイヤンと呼ぶと、ロマン・ロランは『コラ・ブリニヨン』で書いている。これは邦訳書(みすず書房版、宮本正清訳)に従った。原作でBéyantと綴られているから「ベイヤン」で間違いはないのだろう。念のために、他の邦訳書でも確…

「コラ様と筏師の活躍を心待ちにしておるぞ」(姫さま)

今日一日、ロマン・ロラン『コラ・ブリニヨン』の読書に明け暮れた。みすず書房宮本正清訳版。筏師の町クラムシーを16世紀の視点で捉えなおすこと、そして筏師の「主体」を探ること。後者については目安として確信があったわけではない。ここのところの調査…

新資料

19世紀から20世紀にかけて、L'Illustrasion. Journal universelという週刊新聞があった。『絵入り新聞(一般編)』とでも邦訳できようか。(一般編)の他に(ドイツ編)だの(フランス編)だのがあったらしいことはフランス国立図書館アーカイヴズのデータベースで知…

新しい写真資料

クラムシー歴史文化博物館(ロマン・ロラン記念館)に立ち寄ったのは2011年8月のこと。クラムシー入りは何度もしているが、ここに寄ったことはなかったのだが、翌年2012年8月に予定されていた「セガン研究の足跡を辿る旅」で立ち寄るポイントの一つであった…

「事実」に忠実でありたい

昨日の宮内庁報道以来、腹立たしい情報がネット上などで駆け巡っている。腹立たしいというのは、事実を確かめる以前に「結果」を発信するという行為だ。ここで言う「結果」とは発信者が想定するだけの「結果」である。こういうのを、丁寧に言えば「憶測」と…

川船物語

ドーデ−原作『川船物語』はやはり『ベル・ニヴェルネーズ号−ある古い船とその船頭の物語』だった。「筏」との関係は、船頭がもとは筏師であったが、年老いて引退し川船の持ち主であり船頭となったというくだりがあるだけで、モルヴァンの森から切り出した木…

だから、行かないわけにはいかないでしょう

アルフォンス・ドーデ『ベル・ニヴェルネーズ号−ある古い舟とその船乗りの物語』に登場するパリの街は、今のどの辺のことなのだろう。いくら小説だとは言え、仮想の街を描くこともあるまい。 冒頭が「タンプル街区。アンファン・ルージュ通り。」である。強…

失態

昨夜の寒さが堪え、今日は朝から熱っぽく、ぐずぐず・・・。 で、大失態をやらかした。ぐずぐずぐすん。

国立国会図書館アーカイヴズ

ドーデ−の「ベル・ニヴェルネ号−ある古い舟と船乗りの話」は児童文学。原文を四苦八苦して読んでいるぼくには「児童文学」などととても思われないが、それはまあ、語学力の問題だから。何とも理解しがたい原文表現に出会い、フランス語教養をにわかにつける…

ドーデーを読み始める

ドーデ−というのは、かの『最後の授業』の作家。ぼくなど感動しながら読んだ作品だけれど、歴史舞台から作品を眺めると虚偽に満ちているとかで、今では学校の教科書に収載されなくなったようだ。 逐語読みを始めた作品は『ベル・ニヴェルネ号〜ある古い舟と…

ハッピー?バレンタイン・デー

貴婦人からバレンタイン・デーということで、昼食をごちそうになりました。飯田橋のメトロポリタン・ホテル内の和食「平川」にて。とてもおいしゅうございました。 料理写真をずらっと並べます。まずは 先付(鰯、大豆の含め煮、くわい、百合根、京禅麩、絹…

チョコが宅配でやって来た

もうこれは、ぼくの人生にとって、記念碑的な出来事。過日、浅草で飲食をご一緒させていただいた方からそのお礼という一筆が添えられて、朝の内、チョコが届けられた。教授会の最中だったので、配達人から直接受け取ることができなかったけれど、事務室がち…

書架整理第3弾

午後の一時を使って、研究室の書架棚を整理。2段ほどが空になった。今日は英文文献の処理。ほとんどが言語教育論、教師論。斜め読みばかりだったな。 昼食終了直前、羊ちゃんが顔を出した。かわいい弁当を広げてぼくの隣で召し上がる。爺ちゃんがかわいい孫…

文献(史料)次々…

☆午前中会議。久しぶりの朝会議のため、起きられるか不安があり、昨夜は熟睡できず。明後日は午前、午後と教授会。夜早く布団に入っても眠れないのなら同じ。気の小ささは治らないのだな。 ☆「筏」作成、薪材筏の商業に関する史料が次々と出てくる。さて、読…

筏師用語事典作成開始

次のような感じ…。Accolure 筏を組むときの始めの木組み薪材をtrainにしたてて流すための、下部作業台の最初の組み立て作業 affluent 分流 Approcheur trainが造られるところへ、木を手押し車で運ぶ職人 aval 下流 bassin 溜池、流域 Bois perdu 河川に通じ…

終日、「よしなしこと」を。

今日も終日、近世フランス語とにらめっこ。こういうのを「よしなしこと」というのだろうけれど、ぼくの頭の中では「よしな、しごとを」という音声が響き渡っている。肩にはタビチョが座り込んでぼくの仕事ぶりを監督?している。 「薪材で造る筏の運航」とい…

ひと味違う「筏」論

「マガザン・ピトレスク」第1巻(1833年)に掲載された項目「薪筏」は、これまで読んできた史料とは違った視点が提示されていて、非常に興味深い。以下に下訳を。 「パリの薪不足−ジャン・ルーヴおよびルネ・アーノウによるtrain(貨列)の創案と改良 貨列は薪…

「筏」

和仏で「いかだ」を引くと、radeau m.、train de bois m. があたる。ぼくがこれまで読んできた文献(史料)ではradeauはあまり登場しない。train de boisが通常の用例である。それで、19世紀のサン=シモン派の百科全書「マガザン・ピトレスク」(le Magasin Pi…

疲労困憊

昨日から入学試験。ぼくは「高齢者」故、業務がかなり軽減されているのだけれど、今日一日の業務で疲労困憊。

終日在宅で学習

今日から入試。業務は昨年からかなり軽減されており、今年も昨年と同じ。明日出校し、夜9時頃まで拘束される予定。 今日一日、フランス語辞書とにらめっこ。薪材筏の水路建設について翻訳。河川の流れを人工的にしていたことを知る。つまり、ぼくは今まで、…

風邪抜けきれず

全身倦怠。精神怠惰。横文字モジモジ。 研究室にて今日の午後の会議のための議論内容の点検。まあ、出たところというところか。1年後にはいないものがあれこれというのもなんだしな。 久しぶりに丸善の綿谷さん来室。『フランス人の自画像』入手の御礼を申し…

採点終了

「生徒指導の研究」3クラス、計約300通の答案(レポート)採点終了。「書きゃいいんでしょ、書きゃ」というのがやはりある。卒業単位でもなし、免許状持っているだけでは何の役にも立たないという現実があるのに、どうして?とは思うものの、「評価」を受ける…

一歩も出ず

朝もゆったりとし、終日、一切外出もしないというすこぶる付きの怠け者の一日。『パリとセーヌ川』読了。フランス近代文化史の学習といったところか。ぼくの教養の貧弱さを思い知らされた一日でもあった。

無批判引用をしてしまいそう

『「パリの秘密」の社会史』(2004年)の著者小倉孝誠が著した『パリとセーヌ川』(中公新書)の精読をはじめた。「19世紀」パリが舞台とされているからであること、『「パリの秘密」の社会史』からセガンが活躍した時代のパリをかなり具体的に表象することがで…

「嫁に出す」第2波

年末の試験期間が終わるとすぐに入学試験期間となる。今日はその谷間の日。書庫の処分の第2波。 貰っていただいた書籍類。1)戦前の教育科学研究関係の雑誌、講座。2)垣内松三著作全10巻。3)倉沢栄吉著作集(全集)、4)自由民権期の地方雑誌、明治社会主…