「筏」
和仏で「いかだ」を引くと、radeau m.、train de bois m. があたる。ぼくがこれまで読んできた文献(史料)ではradeauはあまり登場しない。train de boisが通常の用例である。それで、19世紀のサン=シモン派の百科全書「マガザン・ピトレスク」(le Magasin Pittoresque、エドゥアール・シャルトン編集)にあたってみようと思い立ち、フランス国立図書館アーカイヴズにアクセスした。train de boisをキーワードで検索をかけたところ、1837年(第4年)に一件だけ見いだすことができた(p.4)。「やったね」と喜び勇んだのだけれど…。図解で紹介され説明されているのはコンコルド広場に建てるピラミッドの移送方法。その一つがtrain de boisであるという。木材を筏(train de bois)に組みその上にピラミッドを横積みにして運ぶ、というものだ。大いに目的と異なり、がっかり。
18世紀の薪材売買にかかわる公文書が手元にあることを思い起こし、がさごそ…。それによれば、flottage des boisとある。和仏辞典では間に合わなかった。さて、こちらは「マガザン・ピトレスク」に載っているのか…。現在ダウンロード中。時間が掛かります。創刊号の索引にflottage des boisが項目として出ていることを確認してあるので、ダウンロード完了が楽しみであります。☆「マガザン・ピトレスク」第1年(1833年)62ページに掲載。明日、訳文をアップする予定。