季節はもう、ツツジの名残を告げている。あれほどに美を競い合っていた花弁は、大方が、もう萎れ色も黒ずんでいる。初夏の風は薫風か。何の香りかは知らないけれど、青臭い臭いが学園のエントランスに漂っている。 正門脇の植え込みでツツジが最後の色を競っ…
引用をストックしました
引用するにはまずログインしてください
引用をストックできませんでした。再度お試しください
限定公開記事のため引用できません。