本年最後の大「発見」

 パリの古書店LIBRAIRIE HATCHUELから最新カタログが送られてきた。パリ・コミューン関係はすっかり姿を消してはいるが、魅力的な古書名(著者名)がずらりと並ぶ。セガン研究に関わるものはなかなか見つけることが困難だが、イタール1801年著書はこの店で入手した。今回のカタログにESQUIROL(エスキロール)の名がある。セガンにとって、白痴教育を導いてくれた「第2の師匠」とされている。これまでのぼくの研究ではエスキロールの原典を読むところまではいかなかった。とにかく、資料入手が極めて困難なのだ。その原典 Des maladies mentales considérées sous les rapports médical, hygiénique et médico-légal, Paris : J. B. Baillière ; Lyon : Ch. Savy, 1838.が全2冊揃えで掲載されている。しかし、2000ユーロの値がつけられており、とてもじゃないが、手を出せない。フランス国立図書館の電子版サービスにこの本がアップされておれば、時間をかけてでもダウン・ロードしよう。そう思って、アクセスした。
 ありました! さらに第3冊目もあり、そこにIDEOTIEが詳細に記述されていることも分かった。古書店で無理してでも購入していたら、この「発見」はなかったと思う。
 全1500ページになる。がんばろう!