桜咲く

 文学部合格発表。並んでいる不連続数字は「サクラサク」象徴記号。構内の早咲き桜が白い花輪‐はなわではない!カリンじゃ!‐をいくつかほころばせていた。ガックリかな、肩を落とした風の姿は桜散る実像。なに、人生花散ったわけではありませぬ。

 学生時代、友人と、合格電報の店を出した。伝統的に請け負っていたあるサークルの独占、寡占が気に入らなかったからそうしたのだが、管理監督指導権力を握る学生課と、かなりのドンパチを余儀なくされた。学生課は伝統があり無事故の実績の前には新参者は敵わない、そして電報請け負うのはまかりならぬの一辺倒だった。それをどう突き崩したのか、記憶はない。トラブルのないように、不正のないように、とのご注意をいただき、無事、「開店」。入学試験の時に「店」を出す。「縁起のいい合格電報、受け付けています。」電報文面はなんだったかなあ、やったねにいちゃん、でなかったことは確かだ。

 携帯時代ではありえない合格発表光景。日本独自の文化遺産だな。