著書の感想をいただく

 出版社から贈呈していただいた方々からぼつぼつと返礼が届いている。中には「自分には猫に小判」などとあからさまにイヤミを言う方もおられるが、ていねいな感想を述べて下さる方もおられる。
セガンの著、感謝いたします。「あとがき」「おわりに」「はじめに」を昨日興奮して読み、先ほどから「序章」を読んで、これを書いています。驚きかつ敬服いたしました。新聞で広告を見て、「はて?いつから川口さんはセガンを?」と不思議に思っていました。それが、2003年夏の旅から始まり、2004年からのフィールドワークの蓄積によって、ようやく本稿がなったことを知ったからです。私自身も、何となく、セガンの発達思想を、ルソー思想との連続性において(何も確定的な根拠があるわけでもないのに・・・)捉えてきたような気がしていました。頭をガツーンと殴られたような気がしています。
 これまで読んだ本書の記述の、そこここに、川口さんらしい刺激的で、通説に挑戦する鋭い目を見つけることができ、大きな問題提起を受けています。私には、上田庄三郎や生活綴り方研究に打ち込んでおられた日々の「あの情熱」と同様のものが、本書にも流れているように感じられました。・・・・」