発見! ・・・?

 新しい研究室のある建物はアナログ人間にとっては天敵とも思われる。「停電」の予告を知らず出校。中央教育研究棟の玄関口は工事用のバーが近づくのを塞いでいる。ドアには停電の知らせ。アナログであれば停電であろうが中なかろうがキーを差し込みガチャガチャとやればドアは開くのだが、電気仕掛けのドアは身分証明書をかざさないと開かない。で、かざしても開かないよっていうのが、工事用バー。仕方なく午前中を茶店で過ごす。
 午後、やっと玄関が開き6階へ。エレベーターホールからフロアに入るドアが施錠されている。ガチャガチャするけれども、開かないものは開かない。まいったな。守衛室に問い合わせようとエレベーターに乗ろうとしたところ、ドアの右の壁に身分証明書をかざすものが見つかった。やれやれ・・・。セキュリティが頑丈になればなるほど、孤独、寂寞、呼吸困難を覚える。
 セガン研究はひとまず終えた。だが、いくつか気になることを捨て置いたままになっている。白痴の教育可能性を初めて論じたベロームの論文は、その概要を知ったのみであった。それで、検索をしたところ、ベローム自身が1843年にイントロダクションを付加した1824年博士論文を見いだした。今更遅いと誹りを受けるだろうが、これで取り残しの一つが明らかになったので、ぼくとしては胸をなで下ろす。我が国ではそのままの内容紹介がされていないので、紹介の価値はあるだろう。誰かやってくれないだろうか。