受け入れようとする者も多いが

 昨日の「現代学入門」。今年度の総合テーマは「愛・性」。「知的障害者と性」という講義タイトルは、どうやら、事前に周知されていなかったようだ。無理解が差別を助長する。中途半端な情報はさらにその傾向を強める。この点を強く意識し、リアリズムに徹した。あまりに「ユルい」性と愛の日常性に浸っているせいであろうか、強い衝撃を受けたようだ。「無知」と「偏見」の世界から強引に「理性」の世界に引きずり出された、という様子が出席表を通して見ることができる。教職課程履修者で介護等体験を経験している者も複数名おり、彼らは好意を持って「知的障害者」を理解していることが分かり、嬉しく思った。
 「障害は人間性すべてにおいて障害がある」という認識こそが差別と偏見を生んでいる、「性」は、すべての人にとって、つまり、例外なく、コミュニケーションの重要な手段・方法であり、人間的な快楽を得る重要な手段・方法であり、ルイを次に運んでいく重要な手段・方法である、ということが阻害されている社会矛盾が、知的障害者には、とりわけ、「悲劇」に見舞われ続けてきた歴史と現状とがある、という講義内容。結びに「人は誰でも他の援助を借りずして生きることはできない。援助の量と質が多いか少ないかは、その人の属性にかかる。」と語った。
 偏狭なる差別的言辞で感想を綴る者もいることを承知して、構内を歩く必要があることも、知らされた。