訃報に接して

 前の前の職場の同僚の川合章先生がご逝去との訃報を、新聞の訃報欄で、電話で、メールで、MLでと、さまざまな情報媒体を通してご通知いただいた。川合先生に導かれて「生活教育」の道に歩み出したのも、もう30数年以上も前のこと。先生のご期待に添うこと叶わず、唯我独尊の道をよろよろと歩み続けてきた。端的に言えば、文字通り、ぼくの天性の能力不足と努力不足から来ること。現世でもぼくの振る舞いに苦虫を潰したようなお気持ちておられたろうが、あの世でも、ぼくの無能ぶりが続くのをご覧になり続けることになる。だが、これがぼくなりの真実であることは、お認めいただけることと、信じている。先生の、あまりにも偉大なご活躍を言祝ぐのは、それなりの栄誉・栄冠のある方々にお任せし、露草に濡れて生きるぼくは、ひとりそっと手を合わせてお見送りをすることにしよう。 合掌。