遠足

 日本社会事業大学「教育方法研究」も今回で第6回、12週分となる。各回が2コマ連続であることから、これまでは1コマは理論的学習、1コマは実践的活動を意識して進めてきた。今回は「遠足」で、先週の「ペスタロッチ」学習の発展となる。履修学生全28名が今日初めて揃ったという記念すべき日であった。

 教室に集合し10分ほど確認等を済ませ13時10分出発。様々なバス便があるが、遠足であるから当然、清瀬駅まで徒歩である。写真は大学近くを走る「きよバス」。かわいいのです。ですがこれは巡回バス。ぼくたちが利用できる交通機関ではありません。

 28人が4班に分かれ班ごとにまとまって歩く。申し渡してあったことは、「この遠足は先生役と生徒役とがいますけれど、全員が教師になった時の技術習得も意味しています。」である。しかし、出発後しばらくは、いつもの癖が出るのだろう、「横隊」「車道はみ出し」「独自歩行」が目立つ。ぼくは最後尾に付き、「危険」「遅れ」「邪魔」が感じられる場合にはその旨声を出し、列を保たせた。帰路の列は、もう注意など必要がありませぬ。
 清瀬で切符を買う者、多し。つまり、パスモもスイカも所有していない学生が多いということだ。清瀬からは準急(実質は各駅停車)池袋行きに乗車、ひばりヶ丘で急行池袋行きに乗り換え、ひばりヶ丘から池袋まで。乗車の間、「たとえ席が空いていても座らないこと。常に車内の全体を見渡し生徒への注意を払うためです。もちろんがら空き状態だと立っているのはいかにも異様ですから、その辺は状況を判断して下さい。」とあらかじめ申し渡してあったが、ぱらぱらと空席がある程度であったので、学生たちは誰一人も座らず。当然ぼくもそう。池袋の雑踏の中で集団がバラバラにされてしまわないかと気がかりだったが、案ずることも無し。池袋から山手線で目白へ。西門到着は14時15分だった。14時50分に正門に集合、それまではグループ毎に、あらかじめ定めておいた行動計画に従う。ぼくは「研究室」と「教室」の「覗き見」グループを案内。
 構内探索の後、正門前でグループ毎に「記念写真」。その後、元来た道へ。学習院大学滞在時間が短く、どれほど予定した「目的」を達することが出来ただろうか。昨年は探索に飽きて学生ホールでただ座っている者や、探索が過ぎて門衛から誰何された者などがいたが、今年はまったくそのような心配はなかった。「遠足」の感想は7月2日の第7回授業時に提出されることになっている。
 16時15分に帰り着いて、玄関前で全員集合の写真。どこかのグループが門衛から敬礼を受けたのだろう、時々それを真似して、ぼくに敬礼を送ってくれたので、全員集合は全員敬礼で。

 「各自がそれぞれ個性的な様子で。」と言ったら次のごとし。もう完全にカニ星人に洗脳されてますな、日本だけの光景。

 教室で簡単な帰りの会。終了後、食事談笑を誘った。6人の参加。楽しい一時でした。野球ボーイ、麻雀ボーイ、演説ボーイ、読書ガール、山歩きガール、クラリネットガール。好青年ばかりですね。
 ぼくは今日、2万歩を遙かに超える歩行となった。脚が痺れを覚えるほどである。