オツムテーンテン・・から脱出しなきゃ

 パリの医学史博物館で展示されている「セガン教具」を写真に撮り、関連資料と共にHPで公表していたが、それを目にされた女性モンテッソーリ研究者が、ぼくに、資料確認と聞き取りとの目的で、今日の午後、研究室を来訪してこられた。およそ6時間、写真と、「セガン教具」について図解入りで説明をしている史料、そして「モンテッソーリ教具」の資料とを手元に置きながら、あれこれと話し合った。ぼく自身はセガンの白痴教育について十分な理解はなく、今その理解を進めようとしているところだから、滅多に他人の研究的声に耳を傾けることのないこのゆがんだ偏屈じいさんも、くだんの研究者の語りが大層新鮮に思われ、強い刺激をいただいた。
 セガンが独力で学校を開設した場もモンテッソーリが子どもの教育に取り組んだ場も、猥雑と貧困にあふれるところであったことで共通していたことなども、彼女の語りで、そのことの意味するところを理解することができた。等々、今日ご訪問いただいたことは、ぼくの今後の研究の指針を明確にしていく上で、大切なヒントをいただいたことになる。
 今後のご研究の進展をお祈りし、今後の研究交流を約して、お別れした。