出かける前の一仕事

 池袋ジュンク堂に注文本を取りに出かけるついでに、研究室に立ち寄って残務を整理しておこうと思った。いつもの西門が閉まっているのはお盆休暇に入ったからだろう。正門に向かう。門衛にストップをかけられた。身分証明書を提示したが、「今日は全棟停電なので研究室に入れません。」と言う。「どうしてもならば非常階段のカギを解錠しますので、ご一緒します。」と加言。いや、結構です、とすごすごと元の道を戻り池袋に出た。
 ジュンク堂で本を受け取り、昨夜姫様が「旅行グッズなら無印で安く売ってますよ。」とおっしゃっていたのを思い出し、ついでに無印良品で旅枕を購入。これは空気を入れる仕様ではない。嵩張るが使い勝手が良さそうだ。尻と腰とに当てればビジネスクラスシートなみの快適さ、だろう。
 帰宅後、休憩がてら、旅の荷の再整理。機内持ち込みは可能な限り軽く、預ける荷物は制限ぎりぎりまでの重さを。これを空港までどうやって運ぶかはその時その場で考えるしかない。よっこらしょ、どっこいしょ。
 休憩後、家周りの掃除、というより除草。お盆だというのに命を粗末に扱うのは気が引けるが、そこは、人間様の勝手な論理で御免なんしょ。炎天下、帽子を被り、軍手をはめて、「それでもまだまだ抜けません」状態と格闘。汗びっしょりになり体は爽快。
 夕刻からは家中の掃除。ネコたちのすっかり安心しきった寝顔を覗き込みながら。
 そうそう、姫様と言えば、姫様ならぬ媛様と久しぶりにメール。パリに出かけます、ご希望の土産の品は?と訊ねたら、エキゾチックなものをたのも、とのご返答。「妾と一緒にパリに行けるようになるまで元気でいてたもれ。」とのお言葉を頂戴した。ありがたや。この旨を貴婦人に報告したら、「では来年のセガンの旅のご案内をなさいまし。」とのお告げ。なるほどそうでありましたな。