幽玄

 正月4日は恒例の初詣。今年は近年パワースポットとして話題を呼んでいるとかの東京大神宮をめざした。東京にいてお伊勢様にお参りをしたと同じだそうだ。その後は汐留のイルミネーションを楽しむ。さあ、隠りっきりだった正月を返上だ。
 JR飯田橋下車。学生時代に某大学の夜学の授業に潜り込んでイギリス経済史を学ぶためにしばしば通ったところだ。
 閑話休題。先生は窓の外を見てただただ喋るだけ。しかし、あれほどに知的興奮を呼び起こされた授業は他にほんの少しだけ。今の授業評価で、板書はどうたらこうたら、聞き取り易いどうたらこうたら、とチェックを入れるようになったおかげで、ただ聞いているだけで知的興奮を呼び起こされるという授業は死滅したのではないかとさえ思う。下らない大学になったものだ。閑話休題終わり。
 東京大神宮の姿が見えない内から列列列・・。あれぇ?今日は仕事始めじゃなかったかい?一応抜け道を求めたが、誰も人影が見えないお稲荷さんがきちんと自己主張している。ぼくはこういうささやかなのが好き。というわけで、居住地の白山神社の初詣に次いだのは、東京大神宮近在のお稲荷さん。コンコンコン。

 続いて神楽坂に身を移し、昼食の場所を物色。途中で、神楽坂毘沙門天赤城神社等を巡る。かつてこの近在の教育会館『エミール』を研究会場にしていた関係で、勝手知ったるもの、と思い込んでいたが、とんでもない。『エミール』はとっくの昔に別機関に模様替え、赤城神社も本殿の大改築で様子がまるで変わっていた。毘沙門天境内での慈愛二景、赤城神社の○〆縄光景をパチリ。



 遅めの昼食を店に促され搔き込み、「客を入れた以上、きちんと食事をさせろ。」とぼやくも、相手には聞こえず。番頭の横柄な態度にも少し腹を立てた。が、味は言うこと無し。まるでほうきで掃き出されるように出たところで店の構えをパチリ。

 その後は新橋に出、ゆりかもめなる乗り物に初めて乗り―なかなか窓外の眺めがよろしいー、汐留にてイルミネーションを楽しむ。タイトルを「幽玄」と定めてカメラシャッターを押す。その幾つかのショットを。



 最後に、昼食を摂った店の近在の民家の軒先の寒八重椿。オレ、こういうのも撮れるんやからな。

 さあ、明日から職場でおツトメをするのだ。