あれこれ
涙を浮かべながら相談に来る学生、おろおろしながら部屋の前をいったりしたりする学生。新学期ならびに学期末特有の光景。我が部屋に入ってくる学生には対応する(できる)が、そうで無い学生は気にはしつつも自己解決にゆだねる。とりあえず「涙」の元を絶つことができた学生が二人。一人は深々と頭を下げて部屋を退出、あと一人はメールで「ウルウル」マークを送ってきた。
いつまでこの光景が続くのだろうか。少なくとも来週までは続くのだろうな。
教授会の後研究室でぼーっとしていたら、全盲学生のM君が法学部のMさんに支援されて研究室にやってきた。おや、2人とも昨年度の生徒指導の研究で互いの「感想」や「レポート」に感想を送りあっていたのだけれど…。いや、なかなかいい光景です。M君の要件は金曜日5限文学研究科修士課程向けに開講した「教育学演習」の履修についての問い合わせ。「知的障害ウンダタクンタラで、これっておもしろそーじゃね、と思ったので。」という。M君は理学部学生だから履修しても単位にはならない、かつ、大学院生の履修者もいないと考えた方がいい、だから、もし君が取るというのなら君のやりたいことをやるというのも手だ、など、あれこれと語り合う。「先生みたいな教師、見たことね。」 あけすけにものを言うのを嫌悪感ではなく受けとめてくれているようだ。うれしいですね。「でさ、将来、どうすんのよ。」「プログラマー、かな。」「いいね。針灸あんまだけの時代じゃねえもんな。」「でも、全盲の者は英語を本格的にモノにしないと健常者に勝てないから、大学院に進んで、アメリカに1年留学します。」「スタンフォード大学かな?」「えへへ。」
ぼくのセガン研究を電子データで渡すことにした。それから履修するかどうするか、決めればよい。」