がせねた

夕刻、学生が来週の授業欠席の申し立てにきた。それはそれでいいのだが、評価に関わって得た情報にどう対処すべきかと、問う。その情報はガセネタである。情報を伝えた者も同一授業の履修者。したり顔の大嘘つきに人生を狂わされるところ。
 「情報」ということの「魔性」について、申し立ての学生に、時間を掛けてあれこれ話をした。結局、ぼくにまつわる「噂」が知人によって与えられた「情報」の中に「価値」としてすり込まれていると、その「情報」で自身の行動・振る舞いをすることになる。「鬼の川口」というぼくに対する価値評価が「自身にとってどういう意味で鬼の川口か」という問いを持たず、「鬼=怖い=・・・・・=理不尽=・・・」と、まるで伝言ゲームのように恣意性の中でどんどん川口評価を膨らませていく。「そのことが自分にとって実態を言い表しているのかどうなのか」という判断は欠落してしまっている。「噂」とはげに恐ろしや。いや、ぼくは完全無欠の「鬼」であっても別にかまわないですけどね。