紅葉狩り

 過日貴婦人トドちゃんに、「紅葉狩りに行きましょう。場所は養老渓谷ね。」とお誘いをいただいた。「お泊まり?」「日帰りに決まっているでしょ!」「だって、養老の滝といえば岐阜…」「千葉県上総国なの。」
 寒さにやられないように、かなり着込んで家を出た。船橋を10時半前に出て、いろいろと乗り換えて(ぼくはただ貴婦人の後をよたよたとついていくだけ)、車窓をたっぷり楽しんで(つまり、満員で座れない)、養老渓谷駅に到着。駅前で、ぼくの好みの物がいろいろと売られている。脚が止まる。鮎の塩焼きが500円はちょっとなぁと思いながら購入。冷め切っている。意外な発見。貴婦人が内臓を残しているのだ!「だって、苦いから…」「その苦いのがおいしいのですっ!」
 一番短路を選んでトコトコと…といいたいところだが、くだりが続く間はにこにこ顔だが、のぼりになると「ちょっと待って下さい」を連発。ほんま、あかん身体になったなぁ。雲行きが怪しくなったところで、築150年の古民家でギャラリーが開かれているという案内に心引かれ、訪問。

 ギャラリーの作品から一点。ゴッホです。

 庭に面した窓ガラスが秋満開でした。

 古民家にお別れして、さあ、本格的に紅葉狩りを楽しもう!木立の間の道を進みます。一陣の風!貴婦人大喜びで木っ葉を追いかけます。風が止むと木っ葉の嵐がぴたっとやみます。貴婦人「トトロ〜!」「がぅ〜」一人芝居をなさいます。ぼくはカメラを構えてアングルを定めていると、突如、一陣の風!またもや木枝、木っ葉の嵐、貴婦人飛び跳ねる、鶴、「ネコバスだ〜。」・・と、ここまでは幸せ光景。鶴野頭にぽつぽつと落ちるモノが。空を見上げると一面黒。雨の襲来の予告です。まもなく、本格的に雨が禿頭をはじめ全身を襲います。・・・
 行くもできず帰りもできずの時を様々な雨宿りで送りながら、ついに帰路につくことを決意。そのまえに、鎮守様にお賽銭を差し上げました。大判振る舞いでしたね。効果てきめん?雨は止んだのです。
 駅までの道、雨に襲われたら大変と、急ぎ足。ゼーゼー、ヒーヒー、ちょっと待って下さい−。なんていいながら、ちゃんと風景写真は撮りました。そのうち一枚を。

 先ほど貴婦人からメール、「今日は楽しかったねぇ。」
 ご迷惑をおかけしました。