史料の発見

 お昼前からフランス国立図書館データサービスとつなぎ、「いかだ師」関係の史料検索。数多く新史料と出会ったけれど、なかんずく、いかだ師シャンソン、いかだ師の権利と義務とを定めた法律を集めた資料の発見は胸が高まるものを覚えた。シャンソンは早速訳出、あまりにも簡単故、自慢にもならない。植木等氏のズーダラ節のようなものかな。「ああ、なんて素敵な暮らしなんだ。遊んでやっていけるなんて」この繰り返し。1910年に発行された『仕事歌集』からなのだが、著者がこの「いかだ師の歌」に解題を附している。しかし・・・・。ぼくがやろうとしている研究的なもので言う「いかだ」はクラムシーからパリへ行くのだが、仕事歌解題ではモルヴァン地方に限っており、クラムシーからパリへは「薪材ははしけで運ばれる」とある。クラムシー→パリ運行の「薪材いかだ流し」は仕事歌集著者の想像を絶するものであったのだろう。こうした記述があることもまた、たいそう興味惹かれるところである。