送別会

 今夕は2年間務めた我が教職課程の副手の送別会。どうも会場がぼくの性に合わない。「完全個室」なんてうたい文句だけれど、確かに間仕切りはあるので占有空間にはなっているが、養鶏ゲージのように感じた。要するに身動きが取れない。イスもテーブルも極小サイズ。そして間仕切りの向こうからは遠慮仮借無く金切り声の連続。給仕係は全員髪の毛が異常な色彩と形状。A大学の学生コンパならいいのだろうけれど、こちらは大人の送別会。落ち着いた雰囲気がどうしても必要なところ。って言うのは、やっぱりぼくはもう・・・・なんだろうか。このところ、歓送迎会といい、ダイニング何ちゃら完全個室何ちゃら、ぼくが学生時代にコンパでよく使った池袋清瀧と何も変わらないと思う。というより、空間が狭いだけ清瀧よりはるかに質が落ちる。たとえば立って芸をするとか、演説をするとか、そういう文化性は何もなく、ただ隣り合わせ同士でごちゃごちゃやるだけ。宴会文化もずいぶんと下級になったものだ。というわけでぼくは一滴も酒を飲まず、二次会に某女から「お酒の後はやっぱりラーメンなのよねぇ」と、これだけはまさしく「昭和」の後遺症がある発声がなされたが、ぼくはパス。だって、ぼくは酒飲まなかったものね。
 午後「いかだ師」の文献整理などをしているところへ、xさんが来室。ぱっと明るい顔を覗かせたので、ああ、「自己開拓」がうまくいったんだなと合点。今日昼間面接を受けたとのこと。洗いざらいを正直・正確に語った上で「自己開拓」を受け入れてもらえたということだから、本当に嬉しかったのだろう。3時間余、語らいが続いたけれど、けっして不快ではなかった。xさんは来年卒業。「先生、私と一緒に卒業しようね。」「もちろん。」