終日授業準備

 「道徳教育の研究」A(水曜日)はオピニオン集が12頁となった。久久振りの大部。両面刷りで頁割り振りをし、ささやかなブックレットとなる。
 「教育基礎」は大正自由教育を意識し、なおかつフレネ教育、ホール・ランゲージに及ぶ。それが「子どもの権利条約」「学習権宣言」ならびに我が国の憲法教育基本法の「教育権」と深く関わることを示したい。現在の我が国の法的枠組みでありながら、近未来学校論に繋がる。ぼくの教育学研究のエキスを一気に開陳することになる。当然、上田庄三郎も準備する。
 夕刻、男子学生来室。自分を定めきれない、かといって定めきれないことにいらだちを覚えるわけでもないという青年。「ふつう」ということばによる自己の囲い込みで生きている現在。かといって、ぼくの所にそのような自我をさらけ出しに来ているのだから、「おのれは何者になり得るのか」の実感を掴みたいのだろうと思う。アルバイトをしてみようかと思っている、という。あるチェーン飲食店名を候補に挙げていたが、そこは彼の人格形成にとって意味があるかどうか。「客からかわいがられる」ということなど期待できようもないから。
 不眠が続く。今夜こそ眠りたい。