採点、研究室整理

 標題に反して進まず。本当に根性無しになったな。
○出がけに蒲団に潜っている細君に「行ってきます」と声をかけた。「あっ!」と声を挙げたので、寝過ぎだったのかと思ったり、熱でもあるのかと心配して細君を顧みたら、蒲団の上に正座している。ふと、S先生から伺った体験話を思い浮かべ、オレにもやってきたかと、瞬時気構えた。いや、少しの戸惑いを覚えた。
「ね、お願いがあるの。」
 ますます戸惑う。
「夢とね、出かけるの。」
 張っていた気が急速に緩んだ。例のことではないんだ。
「お泊まりなのね。猫のご飯をやるのでしょ?」
「そう、今夜と明日の朝。お願いね。」
「はい、分かりました。気をつけてお出かけ下さい。」
 細君、例によって、どこに出かけるかは言葉に出さない。ぼくも聞きそびれた。
 くれぐれもお気をつけて。