自己内対話

 トドちゃんとの電話を自己内対話風に。
N「定年で失職しちゃったけど、今どんなことしたいの?」
K「身体が不自由になったから、具体的にイメージできない。」
N「何ができるか、何がしたいかがイメージできないって言うけど、本当に身体が不自由になったからなの?」
K「うん。」
N「じゃあさ,定年になる前に定年後の自分像を描いていた?」
K「いいや。」
N「もう一つ聞くね、もしまだ定年になっていなくて、今のように身体が不自由になっていて、医者からはもう治療は不要です、と言われたとしたら、仕事できている?」
K「車いすを使えば大丈夫だと思う。長い時間立っているのは苦痛というよりいつ倒れるか分からない。倒れるというより脱力しちゃうんだよね。」
N「構音障害だそうだけど、不特定多数に音声表現できる?それと、文字を書いて不特定多数に意思伝達できる?」
K「おせじかもしれないけど、聞き取りにくいと言われることはないし、右手は機能しているから表記提示はできる。ただし、かなり書体が乱れる、読み取れなくはないけど。そ
の問題もパワポ使えばクリアだな。」
N「ということは、今までの職能ならば、現役続行は可能なんだ。PC操作も今まで通りだと考えていいね」
K「そうだね。タイピングに苦労するといえば苦労するけどね。」
N「つまり、これまで現役的職能しか有していなかったわけで、今社会参加ができないなんていっているけど、身体が不自由になろうがなるまいが、定年で失職したという事実だ
けが重いにしかすぎない、と言えるよね?不自由になったことにかこつけて社会参加への展望を持てないと嘆いているだけ、ね。」
K「・・・・Nが言いたいのは、今できることそのものが社会参加だ、てことだね。分かった。何か展望が見えて、気持ちがすっと落ち着いたよ。ただ、雨が降る日の外出はまだ
困難だな。」