改訂版作成&アシカ大作戦

 午後、八千代出版の大野社長が来室。『新教育学講義』『モラル・エデュケーション』の再版の可否についての伺いと見通しについて。『新教育学講義』は続けていきたい思いが強いが、販路の見通しが立たず、断念することを告げた。『モラル・エデュケーション』は田村真広氏とぼくとの共編著の形で新版を出すことにした。早ければ来年秋学期授業で採用を、と大野社長は言う。努力目標であるが、何よりも執筆者の確保を急がなければならない。大野社長から田村さんに編集趣意とプロットの作成を依頼してもらうことにした。
 『新特別活動』(学文社)以来の本作り。そしてはじめての田村さんとの仕事。そしてこれが最後となるだろう。がんばりましょう。
 「教育方法・技術」は先週グループ分けをし「学習権宣言」の読み解きを始めたが、今日は一行一行の読みを交流する。「読み書く権利である。・・・これをどのように説明しますか?グループの代表が発表してください。」グループで考える時間を与えずに進める。一人が発表している間に他の者が考え補充意見を言う、あるいは言葉に詰まったら補足する等、「個人的集団的力量を発達させる」学習の権利の実践である。
 各行の学習は、各グループ、先週に引き続き、音読を実践し意見を交流し、質問を入れあい、推論を語るなどの活動を進めていた。ようやく「アシカ大作戦」が執行され始めている。
 授業の結びに、「権利という言葉にあまり意識が行っていない討議の様子だったけれど、もし権利がない状態だとしたら、そしてそれがあなた自身だったら、どういう世界を考えますか?そして権利がない状態というのは現実にありえないと言えるでしょうか?」と語った。
 終了後一人の女子学生が「この授業で学んでいること=方法論=を意識して、模擬授業の授業案を作り、模擬授業をしました。ご覧ください。」と指導案を渡してくれた。「来週、皆さんにプリントして配布していいですか?」と尋ねると、「いい」との返事。着実に「学び」が進んでいることを感じることができた。