冬到来
昨夜から咳と鼻水とがとまらない。熱はまだ出ていないが、今週いっぱいは風邪症状で苦しみそうだ。コートなしに外出したために体が冷えて風邪症状になったのか、それとも街も教室もマスクをしている人びとが多く、彼らからウィルスを貰ったのか。インフルエンザが流行の兆しだと言う。いよいよ本格的に冬到来で。
昨夜、文学部棟の前にタヌキが一頭姿を見せた。2メートルほどの距離を空けてぼくとタヌキとがにらめっこ。「こんたぬは。」ととりあえずご挨拶を送る。いつまでもにらめっこが続くといいと思うけれども現実はさにあらず。タヌキサン?クン?はとことこと場を去りゆき、ぼくはその後を、刺激しないように、ついて歩く。30メートルほどの同行は、タヌキが駐車場そばのブッシュの陰に姿を消したことによって終わりとなった。
この情報を伝えないわけはない。動物命の細君に電話(留守電)、貴婦人トドちゃんにお知らせ(「マア!」とのお言葉)、お福ちゃんにはメールでお知らせ。お福ちゃんとは、そのあと、仮想現実を含めてタヌキ情報の交換。「シャネルのバッグを持った女子大生に化けて授業に出ているかも。」(お福ちゃん)、「老い鶴はだまされませんぞ。」・・・お福ちゃんによれば、バッグはイチョウの葉っぱであしらえたらしい。
一陣の風が吹き、イチョウの落ち葉絨毯がめくれ上がった。いよいよ本格的な冬到来。タヌキも食料探しに「人里」に現れたのだろうか。