頭ごちゃごちゃ

相も変わらず、セガン話。
 セガンは1843年に「白痴たちの衛生と教育』を出版している。これは、同年7月-11月の『公衆衛生と法医学年報』誌第30巻第1部に発表したものを単行本化したものである。同書はセガンの初めての体系的な白痴教育研究論文であると言ってよい。
 ぼくはこの本が科学アカデミーなどで高く評価されたものだと思い込んでいた。しかし、相も変わらぬ、ぼくのトチリでしかない。本が執筆される前から高く評価されるのは、コマーシャリズム時代の、名声だけが商品価値があるものだけでしかない。

 というのも、同年5月8日の科学アカデミーの会議でセガンの教育方法が提案され、その提案について審議する委員会が発足しているからだ。その委員会は12月11日の会議でセガンを思いっきり高く持ち上げている。高く持ち上げられたその年の20日セガンは、救済院総評議会によって、「成果を見るに足りない結果だ」と評され、ビセートル救済院を馘首される。これほどの歴史の皮肉はないだろう。

旅関係
 研究室からドゴール空港まで荷物を直送してもらうために、副手さんに相も変わらずお世話になった。手続き完了。荷物がこの4月から20キロ制限になったと副手さんに教えられ、遙かにオーバーしている我が鞄をひっくり返し汗だくで、再度詰め直す。結局機内持ち込み荷物が増えただけだけど、液体ものや金属系では引っかかるので、結構パズルのように、荷物の入れ替えを行った。