ホテル鳥小屋

 夕刻札幌入り。覚悟はしていたけれど、相も変らぬ豚小屋、いや鳥小屋並みのホテル。汚いというのではない、狭い、息が詰まる。何故にここまでいろんなものを切り落としてしまうのか。「そうです。あなたは金を落とさない客だからです。」−つまんない正義面した天の声が聞こえる。
 じつに久しぶりに、何年ぶりだろう、10年はくだらない、飛行機の席を窓側に取る。便だけ確保してあったのだが、空港カウンターで「窓側の席と通路側の席とどちらになさいますか。」と尋ねられ、とっさのこと、「窓側に」と答えた。姫様に「北の大地の写真をたも」と言われていたのが無意識に働いたのか。56K席。ほとんど最後尾。ありがたくも2列席、お隣は品のいいマダム。お座りになるとき、軽く礼をなされた。すみません、相席の者が下品な溝落っこち爺様で。
 窓に鼻をくっつけるようにして窓外の雲の芸術を楽しむ。次は「北の大地光景偽造」写真。

 夜、お誘いがあり、Tさんとラーメン会食。初めての学会発表とかで、明日のモンテッソーリ協会の大会のことが話題に上り、結局、夜11時まで研究方法論をめぐる談笑。その後、Tさんはリッチなホテルへ、ぼくは鳥小屋にそれぞれ戻る。いくら鶴が鳥種だとはいえ、大きなほうの鳥種だと思うけどなぁ。ここはハトポッポが住みますな。さすが鳩地盤。