さらに誤訳だねぇ
昨日、ブロケットの原文と訳文とを載せた。問題意識も語学力も何も無い2003年のぼくの脳内をさらけ出したようなものだ。もともとは伊藤麻子という人の訳文だったけれど、あまりにも日本語になっていないのでぼくが手を入れたところ、出来上がりが共訳となってしまった(清水寛編著『セガン 知的障害教育・福祉の源流』第4巻(2004年、日本図書センター)。
時を戻せ、時を返せ!
じっくりじっくりと原文を眺め、辞書を舐めるようにして、該当単語を隅から隅まで読んだ。当時もこうしていればなぁ。
「セガンは優秀な家系の生まれで、先祖は数世代にわたって医師として名を挙げ、その地域ではその道の最高位を占めていた」(すべての研究書ではこういう理解になっている) →
「セガンは優秀な家系の生まれで、先祖は数世代にわたって医師として名を挙げ、同業者の中でも最高位を占めていた」(professionとdepartmentとのセットで理解するとこうなる) →
「セガンは優秀な家系の出身で、直系親族は数世代にわたって医師として名を挙げ、同業者の中でも最高位を占めていた」(そして、ancestorsの昨日の問題提起)
こんな風に、ぼくの脳内ががさごそと移動している。
セガンの父ちゃんはクラムシーの医師仲間のリーダー、セガンの弟はニエヴル県の医師仲間のリーダー集団の一人、セガン自身はアメリカ合衆国のヨーロッパ使節団の代表者、そしてセガンの息子は精神科医として活躍
立派すぎて考えも付かなかったな。ブロケットさん、嘘つき呼ばわりしてゴメンなんしょ。
でも、母系にも、少しは、話を振ってほしかったな、ブロケットさん。