朗報第1号

 大学院生のS君が正装で姿を現した。少々照れくさそうな笑みを浮かべている。「あ、これはやったね。」と内心で祝福の言葉を用意し、彼の言葉を待った。「埼玉県、合格しました。」「いや、おめでとう。」「ゼミの先生より早くご報告に上がりました。」「それは光栄です。」「じつは私学の発表を待ってから、埼玉にするかどうするかを決めます。」
 聞けば、私学は、ぼくもよく知っているところ。指導方針がきちんと定まって、人間教育が進められ、子どもたちに豊かな学力を付けているのならば、S君に最適だ。「公立は、正直いって、今の状態だと、不安ですからね。」とぼく。
 最終的に彼の進路がはっきりするのは来年に入ってから。盛大にお祝いしたいな。