新しい年を迎えるために

 2011年がもうすぐ終わる。今年は埼玉大学時代の(もぐり)ゼミ生であった佐々木君が3月11日の震災で殉職するというつらいことがとりわけ心を強く痛めた。世界的には良いにつけ悪いにつけ強大な政治的力を誇った人物が殺されたり、あるいは病気で亡くなったりと、世紀の転換期を予感させる出来事が少なくなかった。転換期を受動的に送るのか主体的に送るのか、それで僕たちの生命力が後世に問われることになるのだが、僕たちの主体力量は、またもやワンフレーズ破壊権力の妄信勢力を押さえ込むことができない、かなり無気力、惰性というところにあるように思われる。何とかしないと、とんでもない暗黒の時代を迎えてしまうことになる。「絆」なんて情緒的なスローガンでなんだか安心感に浸れる世相作りの裏側で、着実に、弱者の生命力が圧迫・圧殺されている。そして今ややや弱者にまでそのターゲットが広がりつつある。12年よ、立ち上がれ!
 終日、新年を迎える生活の具体準備。そのうちの一つで、ぼくにとっては大きな作業は、HPの全面改定。
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オネジム=エドゥアール・セガン生誕200周年を意識した扉作りと、セガン研究の我が足跡を刻むエッセイの整備・アップなど。セガン最晩年肖像写真もアップ。ただし風景写真の切り替えの合間に見ることができるようにした。また、各ファイルの頭にアイコンを貼り付け、少し「色」のあるレイアウトを考えた。また、ぼくの著書『知的障害教育の開拓者セガン〜孤立から社会化へ』(新日本出版社、2010年)の寸評を貼り付けた。ぼくの研究意図を見事に捉えて下さっている。WEBブログ『ささやかな思考の足跡』(YOU)による。
 さあ、来年はセガン生誕200周年。1月には『セガン研究報』第8号が出来上がってくる、8月にはセガン研究足跡を追う旅の企画がある。健康を保持し続けよう。
 読者のみなさまへ―「老教授鶴日記」をご愛読いただきありがとうございました。来年も身分は「教授」であり続けますので、ブログ日記タイトルも「老教授鶴日記」と変わりません。明年も引きつづきご愛読くださいますよう、お願い申し上げます。