韓国料理

 来年度図書購入の見積もりの具体作業。洋書、和書の目録をもとに具体的選択作業は明日に。このジジボケ頭ではなかなか作業をはかどらせることが困難だが、がんばるしかありません。
 丸善のお嬢さんがイタール関係の博士論文目録(英語)3点を用意して下さった。タイトルを見る限りイタールそのものの研究ではなく、「野生児」にかかわる研究。すでにフランスで出版されているものを所有しているし、大まかには読んであるけれど、アメリカの研究はどれほどのものなのかには興味がある。しかし、「野生児」研究まではぼくの手に及ぶところではござんせん。
 拙著の書評を『セガン研究報』に書いて下さった東海林篤さんが研究室に顔を出した。手には例によってぼくの好物スイーツが入っているらしい紙袋。「ゴメン、今日は先約があるので、また後日」。彼とはゆっくりと酒を酌み交わしたい。修士論文を提出したという簡単な報告をいただいて、お別れした。
 夕刻、新大久保のコーリャンタウンに足を運ぶ。「韓国料理をいただきましょう」と貴婦人と出かけたのだ。ユッケの文字を見つけて大喜び。もちろん注文。貴婦人はおっかながっておられましたな。久しぶりに「おいしい!」と声をあげることができたぞな。海鮮チジミはぼくが子どもの頃にしばしば作った「だらやき」と変わらない歯ごたえで、懐かしさを覚えたんやに。そして、「チゲ」。何という名なのか、覚えられない「新顔」。ソーセージ、白菜他野菜、豆腐、ラーメン入り。辛くて辛くておいしいチゲ。

 若い女性(高校生、大学生とおぼしき人達)が連れ立って歩く中をかき分けて、好みの店を探すという行為。このコーリャンタウンは、ぼくの青年期では、ドヤとつれこみ・ラブホテルが主体の界隈。松本清張の文学にも登場しますね。そういうところが―やはりまだ、ドヤとラブホテルも少し残っておりますけれど―流行の最先端地域に変貌。何か引っかかるものを覚えた夕刻。
○「既知と未知」改作の上アップ。「川口幸宏の教育の旅」へどうぞ。パリ・コミューンと、フランス革命期のオランプ・ド・グージュにかかわるエッセイ。「女性と女性市民のための諸権利宣言」の全訳を添えた。