最初で最後の教育基礎演習

 5限の教育基礎演習まで、いろんな研究室来訪者。楽しくもあり悩ましくもあり。昼食を食べることができなかったのが悩ましいこと、念のため。
 教育学科科目教育基礎演習はぼくの担当。ぼくも少し設計にかかわった授業研究室にて。19人の出席(全員)。
 若干の自己紹介の後、一人ひとりに写真を配り、「その写真についてのストーリーを2分間で発表して下さい。」と指示。考えてもいなかった「演習」だったようだ。写真はフレネ教育のさまざまな活動場面。当然「自由な教育」の具体についての経験も予備知識もないから、結果的に学生一人ひとりの教育体験が語られる。じつに面白い。
 発表が終わった後、「自己語り」がなされただけで「写真の事実」は語られていないから、写真の事実についてプリントで説明します、とフレネ教育を語る。学生の感想を幾つか。
「とても興味深い授業内容でした。最初一枚の写真を渡されて、ストーリーを考えてといわれた時は、少し戸惑いましたが、自分で考えたストーリーが、自然に日本的なものになっていることに、驚きました。また、このフレネ学校の教育は日本の固定されている授業とだいぶん違うもので、新鮮でした。日本にはない、自分のやりたいことをやる授業というのは、聞いて驚きました。主体性を大切にしているんだ、と思いました。「苦手なことはあるが嫌いではない」というのには感心しました。先生は主体ではなくサポート役、というのは、とても大切だし、その考えはすごいと思うけど、難しいと思いました。」