目指せ、あの「土手」!なのだが・・

 6時半出発、8時20分帰宅。6800歩。
 
 常磐線南柏駅の我が家方向とは線路を挟んで反対側に松ヶ丘という地区がある。ここには「日本一の規模で」残されている野馬土手がある。徳川幕府直轄の広大な放牧場の一つ上野牧(かみのまき)を取り囲んでいた土手で、中に堀(大きなV字溝)が走り、堀を挟んで低い土手が牧側、高い土手が村側(農地側)となっている。この構造で牧の中の軍馬が村の方に進出することができないと言われている(写真)。
 こちらに移り住んだ頃は好奇心いっぱいで歩き回り、見て回り,カメラに収めたものだ。しかし、教育運動や職場の活動でこの30年ほどは知識として留まっているだけで、身体を使ってこれらの史跡を確かめることは怠っていた。南柏駅のすぐ近く旧水戸街道沿いにもあったのだが、いつしか視界から消え去り、マンションが建っているのを、通勤時電車の窓から眺めるようになった。せめて、ほんのわずかでもいい、痕跡を見いだしたいと、今朝のリハビリ散歩の目的の一つにつけ加えた。
 南柏駅まで25分。相変わらずのドタンバタンの歩きぶり。連休に入ったせいか人も車も通りが少ない。途中でオレはなぜリハビリをしているのか」などの自己疑念に襲われ、「まともに歩けるようになるはずはない。」との自己否定に陥り、「しかし、生きている限り、家族や社会に及ぼす悪影響を可能な限り減少させようとするのは義務であるから、リハビリに努めねばならない。」と自己叱咤でハタと我に返り、憂鬱以外の何ものでもない感情に包まれれる自己存在に気づいた。「鬱なんて勝手な情感に浸り込むんじゃねえぞ!」
 駅前ロータリーで5分ほど休憩して野馬土手のあった方へと進む。なんと、見事に整地され、マンション群以外に、しゃれた児童公園に姿を変えていた。公園とはいうものの、駅への通い道として横切られるコースとして活用されている(写真)。この公園を抜け旧水戸街道を松戸方向に進むと、「奇跡のように残った」野馬土手があるという。明日は脚を伸ばそう。本当はかつて通った松ヶ丘の野馬土手をカメラに収めたいのだが、歩行に不安な大きくある現状では、気持ちを抑えた方がいい。
 あとの行程は今谷上町の鎮守様にお詣りと藤の花の鑑賞と今谷刑場跡の訪問、そして帰路へ。途中、出勤にそ急ぐ細君と出会った。「行ってらっしゃい。」